夜会 第六十夜は、リコーダー・アース・ブリッジ 代表 笛田千裕さん

白地に葉っぱ柄のTシャツ、赤いスカートに透けがらのブラックストッキング。

そして小ぶりのキャスケットを深めにかぶり笛田さんは、登壇されました。

会場には、20名以上の参加者で席が埋まり、始まりはリコーダーの演奏からでした。

夜会第六十夜のテーマは、「見えない障害と多様な性(LGBT)」です。

リコーダーの演奏家でもある笛田さんは、お話の合間にリコーダーを奏で、

参加された皆さんは、音色に耳を傾けながら重くなりがちな様々なマイノリティの話を聞かれていました。

「リコーダー・アース・ブリッジ」として

笛田さんは、生後半年で「てんかん」を発病し五歳までの命と宣告されましたが、奇跡的に回復します。しかし、後遺症による発達障害で、いじめ、不登校、ひきこもり、そして見えない障害、LGBTと様々な困難に向き合い乗り越えてきました。そして「リコーダーを通して、人にも地球にもやさしくなれる」を合言葉に12年前から講演活動や出前授業、子育て支援などを行っています。

リコーダー・アース・ブリッジとして伝えたいメッセージ

①子育てへの思い

②いじめ・不登校への思い

③見えない障害への理解

④引きこもり支援への思い

⑤環境教育、食育への思い

⑥ネット、テレビと上手に付き合う メディアリテラシー

⑦戦争、平和への思い

「リコーダー・レインボー・ブリッジ」として

多くの人は、生まれながらの性別に疑問を持つことなく生活をしています。しかし、生まれながらの性別と望みの性別が違うことで苦しんでいる方がいます。笛田さんは、そのことを少しでも知ってほしいと2014年9月にリコーダー・レインボー・ブリッジを新たに立ち上げ活動しています。現在、約13人に1人と言われているLGBT多様な性について、ご自身の経験に基づき、教育や福祉や企業をはじめ、様々な場で講演、授業、啓発活動を行っています。

LGBTとは、

L=(身体の性が男性の場合も含め)心の性が女性で、女性を好きになるレズビアン

G=(身体の性が女性の場合も含め)心の性が男性で、男性を好きになるゲイ

B=男性、女性両方の性別が好きになるバイセクシャル

T=生まれた時の法的・社会的な性別と異なる性を生きる人、生きたいと望むトランスジェンダー

笛田さんのことば

「再開発とかプロジェクトとか、そう言うハード面だけではなく、助けを必要としている方が安心して街に繰り出せる、それもまた魅力ある街づくりではないでしょうか。」

「助けを必要としている人、マイノリティにやさしい社会は絶対にマジョリティにもやさしい社会です。だけどその逆はあり得ないです。それが少しでも伝わればいいですね。」

「LGBTの人々にも、見えない障害を抱えている人々にも、北九州は良い街だね、かゆい所に手が届く街だね、そのために力を尽くしたいです。」

演奏された楽曲

1、イブニング(城之内ミサ)

2、亡き王女のためのパヴァーヌ(モーリス・ラヴェル作曲)

3、スキップ&スマイル(オリジナル)

4、舟歌(八代亜紀)

5、情熱大陸(葉加瀬太郎作曲)

※レパートリーは270曲余り。

最後に、

笛田さんの軽快なおしゃべりと心に入ってくるリコーダー演奏は、参加された皆さんにとって目を閉じれば自分のためのラジオ番組のように思えたでしょう。