We Love 小倉協議会と北九州市立大学地域創生学群の学生が共同で、まち中で活躍する「情熱人(じょうねつびと)」を紹介するコーナー。今回はメークアップ専門スクール「Be-STAFF MAKE UP UNIVERSAL(ビースタッフメークアップユニバーサル」の講師として勤める板井律子さん。美容業界のプロフェッショナルを生徒に伝える板井さん、その熱いハートの一端を伺ってきました。

メークアップ専門スクール「Be-STAFF MAKE UP UNIVERSAL 北九州校」(北九州市小倉北区大手町3)の講師を務める板井律子さん(40)にお話を伺った。真っ白な空間にいくつも鏡がならぶ、清潔感あふれる雰囲気の校内に入ると、ゴールドとグリーンが入り混じる鮮やかな髪色の板井さんが出迎えてくれた。

Be-STAFF北九州校に勤めて今年で13年目という板井さん。しかし、それまでの板井さんの道のりは決して平坦なものではなかった。高校卒業後、都内の化粧品会社に就職し、来店客に化粧の技術を施しながら、美に対する技術を高めていった。その後、徐々にメークを教える仕事を始めたが、帰郷を機に退職、Be-STAFFに転職した。当初、校内や現場で「メークをしながら技術自体を言葉に出して人に伝える」という手法に衝撃を受けたという。それまで、「単にお客さまの外面をきれいに整えていただけ」だった技術は覆され、「お客さまや周辺とのコミュニケーションをとり、コンセプトやトレンドを説明することで技術自体に磨をかけ、自分を表現する」手法を学んだ。その後板井さんは、「自分を表現する人材を育てる」ということにこだわっている。

Be-STAFFは「現場主義」を教育理念としているだけあって、学校運営だけでなくテレビや雑誌の撮影用ヘアメークも請け負う。最近では、テレビ朝日開局55周年スペシャルドラマ「オリンピックの身代金」や、バラエティー番組の多くに携わっている。ほかに、ブライズ、サロン、フォトのチームに分かれ、学生らとともに一般客のヘアメークも請け負うため、学生にとっては「プロと共に現場で学べる環境」である。

しかし、美容業界では名の知られたBe-STAFFだが、一般客にとってあまり知られた存在ではない。イベントへの積極的な参加などを通じて、Be-STAFFをより多くの人に知ってもらう事が板井さんの願いだそうだ。「いずれは規模・質ともに世界一のスクールにしていきたい。『美容の街・北九州』と言われるようにしたい」と板井さんは大きな夢を語った。

取材と文:北九州市立大学地域創生学群1年 田内将貴