小倉街中アトリエプロジェクト#2オンライン展覧会

参加作家Akiによるギャラリートークを文章でお届けします。

「海のほし」

皆さんこんにちは。 画家のAkiと申します。北九州在住で抽象画をメインに制作しています。

今回の作品2点は2020年9月中旬〜12月中旬まで北九州市水環境館に展示された作品になります。

「海のほし」は自然をテーマにした抽象画の作品です。まさに青い星地球がモチーフになっています。私が画家として作家活動をスタートした時の記念すべき大作の1枚目。F50号のサイズ(約ふすま1枚分)いっぱいに地球を描いてみたいというワクワク感から制作しました。抽象画は見る側があまり縛られず自由に鑑賞する事ができます。絵の中に何かを見たり感じたりしたならばそれがあなたの中の心の鏡です。

私の抽象画の描き方はまず瞑想からはじめます。心を無にしてアクリル絵の具を溶き、音楽に身を委ねて、この作品はフルイドアートと呼ばれる水を使った技法で制作しました。その最中にトーチの炎を使って絵の具を蒸発させて変化をつけたりキャンバスを水責め火責めにしてなかなかいじめています(笑)。制作はプラトンやアリストテレスの四元素(火水風土)の錬金術のようです。青い星地球という想いを乗せて感情のほとばしりを色や表現に変換しました。ですがこの絵の中にお城やビルを見る人もいますし天使や妖精、動物を見る人もいます。どんな事を思い浮かべても正解なのです。それが抽象画の面白さだと思います。

作品の下の部分の直線の模様は、当時クリストファー・ノーラン監督の映画「インターステラー」を観たばかりで、地球の重力や3次元以上の世界を表現しました。

「ありがとう」

本年度の小倉街中アトリエプロジェクトのテーマである「コロナ収束後に市民が小倉の街に戻ってきたくなるような作品づくり」の一環として、再開発前の旦過市場を作品に残すという事でこの作品をCGポスターにて制作しました。制作の下見に旦過市場に出掛けた際に上を見ると個性豊かでレトロ可愛い看板がズラリ。この良さを壊したくないのと、ありのままで絵になると感じ、手を加えないで写真に収めてポスターにしました。

カラーリングは出会いと別れの季節である4月の空をイメージしました。スカイブルーではなく、レトロ感を出すために大正浪漫を思わせるような萌黄色。ありがとうの文字は桜色です。小倉生まれの方にとって慣れ親しんだ旦過市場の景観が変わってしまうのは親しい人とお別れするのと同じ気持ちだと思います。私も八幡生まれですが小さい頃に大晦日前に家族で出掛けた記憶が残っています。しかし、今年散って来年また花を咲かせる桜の木のように、店舗を続ける旦過市場のみなさんがいる限り、そのバトンを次の世代へと繋げていく事でしょう。旦過市場の門出を祝してこの作品に収めさせて頂きました。

 

 

Aki

北九州市生まれ。八幡中央高校芸術コース卒業後、色彩が心理に及ぼす影響に興味を持ち、英国式カラーセラピーを学び、カラーセラピストとして7年活動。途中カラーセラピーの繋がりで出会ったイギリス人の抽象画家シド・マリークラークに感銘と影響を受け、写実画から幻想的な色彩を使った抽象画へ移行し、色彩心理と瞑想による作風を表現する。

小倉魚町商店街内ポポラート三番街に人魚の雫という公開アトリエを構え、現在北九州エリア周辺のアート界で活動中。

美術モデルやアートと食の健康のラジオ番組「Delicious Art」をAir Statiou Hibiki、FMKITAQ、YouTubeにて配信などマルチに活動中。

 

2018年 岡垣アートフェスティバル出品

北九州美術家連盟秋の合同小品展 奨励賞

2019年 展daysーえとひとー 下関市立美術館出品

個展 ドン珈琲館

日洋展 入選 国立新美術館

第2回枕崎国際芸術賞展 入選

小倉ブックフェス ブックカバーデザイン

2020年 黒崎なりきり夜市 竹灯籠ペイントデザイン

個展 インテリアギャラリーオリーブの木

2021年 ラジオ番組「Delicious Art」オンエア開始

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We Love Kokura 編集部
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