ジ アウトレット広島(THE OUTLETS HIROSHIMA) 視察報告       

日専連北九州 団長 中野新司 他約10名  日時 平成30年6月13日(水)

広島市佐伯区石内東4-1-1  ◯開店日2018年4月27日 ◯敷地面積約268,000㎡   ○延床面積 約72,000㎡  ◯駐車台数 約4000台   ◯駐輪台数 約1200台   ◯目標年間来場者800万人

⇨現在のイオンモール東田は67,000㎡ + スペワ跡地等270,000㎡ = 約337,000  ㎡同社最大の埼玉県越谷市の3施設合計340,000㎡に匹敵する。

私のこれまでの「アウトレットモール」という業態へのイメージは、「年間数回まとめ買いの為に訪れる場所」「単にブランド品が安くなっている」など、そんなイメージを持っていた。ところが実際は、広大な敷地に美しく配列された約120店の1店舗1店舗の質は高く、その店内の雰囲気や十分な広さやラグジュアリー感が伝わって来た。テーマパークでのワクワク感や、日常を忘れる程の豊かさが感じられた。国内外の人気ブランドが集結した「本格的なアウトレット」であった。

 各種有名ブランドのディスカウントも、大胆にそしてさり気なく その割引価格を表示している。どう理由で安くなっているのか?という同じ質問を各店スタッフに投げかけたが、「型落ち」「気にならない傷もの」など、どの店もその店独自の受け応えが、丁寧にスマートに戻って来た。

階下は、シネマ、屋外スケートリンク ボーリングや最新VRを集積した、広島最大のエンターテインメント&コミュニティエリア。バラエティ豊かな体験を楽しむことができるフロアである。

特に地域との出会いとのテーマで、広島を代表する食のフードコートゾーンや、地元の人々にも県外や国内外観光客の人にも対応した、なんでもそろう食物販編集型ゾーン「よりみちマルシェ」を設置。イオンスタイル西風新都を核店舗に、瀬戸内の地物を集めたふるさと物産展「瀬戸内TRIP」を展開するほか、広島の銘菓「もみじまんじゅう」のほか、洋菓子など、和洋の新しい甘味を紹介する。店舗面積構成比は、物販60%、フードコート40%

所感

  • 広島市内の商店街関係者との懇談会は急遽中止となり、その影響について状況を把握できなかった。しかしながら、広島市中心市街地とジアウトレット広島との関係に比べ、北九州市内の東田と小倉中心市街地の関係の方がより厳しい状況にあると予測できる。同じ様な新しいタイプと規模のアウトレットモールが八幡東区東田に出来ると、小倉の商店街や大型店に対する影響は、広島のそれより重大なものになると感じた。
  • タクシーの運転手に訊くと、いつも平日よりは入場者は少ないという意見であったが、昼頃になると階下のフードコートには、大方20数軒の飲食店は人の行列で、相当な賑わいとなった。十分な飲食スペースがあったが、週末には相当な混雑になることが予想される。
  • 特に地元の文化や新しい魅力を発信することに力が入っている。これまでの大型商業集積やこれまでのアウトレットは、主に中央資本の発信に重きがあった様に思えるが、地中海などの地元の山海の生鮮や珍味・菓子・フードに力を入れ、新しい地域創世の「新しいアウトレットのカタチ」であった。