北九州フィルムコミッションの事務局長・日々谷健司さん。
日本国内に約150あるフィルムコミッション(FC)でも積極的な映画誘致で名を馳せる北九州FC。まち中での道路封鎖や爆破シーンなどハリウッド並みの大規模なロケや、プロデューサーの無理難題を解決することで知られています。10月、TBSドラマ「MOZU」のロケ協力が評価され「東京ドラマアウォード2014」の特別賞を受賞。FCが受賞するというのは極めて異例なことだそうです。
昭和の風景が残っていることでセットの設営費用を5億円削減したと言われた「スパイ・ゾルゲ」、日本中の砕石場の中で最もアフガニスタンの風景に似ているという門司の砕石場で「バトルロワイヤル2」、美術館を舞台に銃撃戦をした「デスノート」や「図書館戦争」、遠賀川の鉄橋にSLをCGで走らせた「ALWAYS三丁目の夕日」、JR九州の工場で「はだしのゲン」、北九州空港を封鎖した「交渉人」、AIMビルの中をバイクで疾走した「ワイルド7」、萩原電停前を封鎖して昭和の自動車を走らせた「おっぱいバレー」など、ロケの苦労や楽しさ、得られた市民の協力などを話していただきました。
昭和63年に、行われた「住みやすさアンケート」で北九州市がトップ。しかし、イメージは最下位。これをきっかけに平成元年にイメージアップ班を日本で初めて設立。平成12年にFCに転換し、「イメージアップ」「経済効果」「観光振興」「にぎわい創出」「市民の非日常体験」「映画人の育成」「関連産業の活性化」「郷土愛の醸成」を目的に活動中。大規模なセットを構える上海のスタジオのようなことはできないが、今後は「北九州全部貸します」をテーマに活動を続けていくとのことでした。