「本物を見とかないとなあ、という思いだけでした」当時の熱い想いを語る北九州戸畑区出身、ジャズ・ギタリスト中川正浩(なかがわ まさひろ)さんは、大学卒業後ギター片手に単身渡米した。中学生の頃からジャズに心奪われた中川さんは、高校2年の時、当時賑わっていた小倉のジャズ喫茶「アベベ」に飛び入りで演奏、そのキャリアをスタート。渡米中にはジャズの本場ニューヨークで、地元ミュージシャンとの数多くのセッションを通じその実力を磨いたという。
帰国後は、活動の拠点を東京へ移し、現在は福岡がその中心。各地でのライブの他、毎年1回は渡米、現地ミュージシャンとレコーディング活動を行っている。2012年11月に9枚目のアルバム「RIICHI」をリリース。「アルバムのジャケットに並んだ麻雀牌を指さして『聴牌(リーチ)やろ?』と自身のアイデアをキラキラと自慢気に話す姿は、音楽が大好きな子どもがそのまま大人になったようだ」と、熱心なファンは話す。
ブルース感覚溢れる中川さんのギターはもちろんだが、そんな人柄も多くのファンを惹き付けるのだろう。今年11月からは、九州のファンに本物を聴いてもらいたいと、ニューヨークからミュージシャンを招いての九州ツアーが決まっている。毎日10時間は練習するという中川さんは、今年50歳。北九州市と同じ年齢のジャズ・ギタリストは、子どものような表情で今もたゆまぬ研鑽を続けている。
11月7日 九州ツアーを八幡で
「夢の実現コンサートVOL・8 中川正浩オータムツアー2013」は、黒崎ひびしんホールで11月7日開催。開場19時、開演19時30分。チケットは、松田楽器、ヤマハ小倉店で販売中。詳しくは、同ライブ実行委員会、松本さん(093-591-1184)まで。