皆様方のお陰で無事終了いたしました。心からお礼を申し上げます。
この事業は1年かけて準備いたします。毎日毎日。特に夏の工場の酷暑の中、頑張った実行委員会メンバー全員の歓びも一入です。
この事業は、「街の賑わいの創出」「国内外から北九州市にお越しいただきたい」という想いで活動しています。
2024年9月には日本夜景遺産に認定!2024年11月に愛知県で行われたインターナショナルイルミネーションアワード2024※では、ハウステンボスの最優秀賞やルミナリエ、その他の都市の大賞に後塵を拝しはしましたが、環境部門で唯一、優秀賞をいただきました。
※(一社)夜景観光コンベンション・ビューロー主催のアワードです。
資本力・企業力・行政力のような他都市のLEDの光に対し、私たちの事業は市民の小さなチカラの結集。雨風には徹底的に弱く、天空で開催する神事のようなもの。だから日本人特有の儚さや繊細さに来場者や海外からの来訪者は感動する。LEDではなく北九州市民力で灯す30,000個のろうそくの光の揺めきを。全国に星の数ほどある竹のお祭りでは、唯一の受賞でした。
それから竹の利活用こと。 今年度も合馬から竹を約25トンいただきました。それを工場に運び込み3万個の竹灯籠へと形を変えました。この竹灯籠を可能な限りゴミにせずリユースいたします。ときに竹は厄介者ですが、街づくりに、新しい事業展開に利用していく。北九州市ならではの、SDGsのモデルケースに繋がればと期待します。また、小倉城竹あかりは、全国の小学校の図工の教科書にも掲載されました。
最後は「小倉城竹あかり」一番の強み、どこにも負けない力と言ってもよい市民の力です。今回は述べにして約5,000人の 市民ボランティアの皆さんに汗を流していただきました。特に10,800名の小学生の皆さんによる竹紙灯籠。小倉街中には高校生による300の川柳竹灯籠の飾り付け。(3,000名の投稿) その他多くの若者、校生に応援いただきました。
本当に多くの皆様にご支援をいただきました。人のこと、道具のこと、運搬のこと、竹利活用のこと等など、それはそれは多岐にわたります。
一年前、工場が無いという現状の中、無償提供いただいた、戸畑物流株式会社の日向社長様。工場がないと開催できませんでした。それから人手が足りなくなった時に、NPO法人抱樸の奥田理事長はボランティアスタッフの方を呼びかけてくださいました。2024年10月にNPO法人抱樸さんと、包括的な連携協定を結んだことも大きな力となっています。奥田理事長の全国区のネットワークや広報力に助けていただきながら僕らも大きくになりたい。
それから何か新しいことがないと、人に感動を与えられない。今年は草月流の片山先生をはじめ多くのお弟子さんに、二つのオブジェを作っていただきました。その手際良さとセンスにはお見事、感服いたしました。すべてをご紹介できませんが、その他多くの市民の皆さまや企業団体の皆さまに、心温まる多大なお支えをいただきました。
残念ながら7日間のうち3日間は雨風で中止となりました。開催日には竹灯籠に約3万個のろうそくを置いては、その3万個に火を灯します。北九州市の将来を担う子供たちの笑顔の為に。火災で元気のない街に希望のあかりを灯したい。それぞれの自分の思いを胸に火を灯す。資金的にこのイベントは、入場料収入と企業協賛を中心に成り立ってます。それから雨や台風で中止決定後の作業も大変だった。お預かりした小学生の10,800個の竹紙灯籠が濡れないように、撤収しなければならない等、みんなで作業しました。
それから特筆したいことは、お身体の不自由な息子さんをお持ちの田中さんに、忘れ掛けていた事を気付かさせて頂いたこと。私たちは確かにこれまで「市民力」「市民の市民による竹あかり」を謳ってきたはずが、いつの間にか、来場者数のこと、見栄えのこと、お金のこと、来場者の評価や期待度に気持ちが向いてしまい、私が思い描いた竹あかりの存在意義を、忘れかけてました。
そうなんです、本当の「市民力」の意味は、分け隔てなく全ての市民の皆さんに喜んでいただく、という事なのですよね〜ご老人や身体の不自由な方や引きこもりの方々など、いろんな境遇の方々への配慮。インバウンドや観光推進も大切だけど、先ずは地域の皆さまが、自分の街、北九州や小倉に住んで良かった、生まれて来て良かった、と思えるそんな「竹あかり」を目指したはずなんです。田中さんが息子さんをお世話し、息子さんを愛する姿を見せていただき、「彼にも喜んでいただく小倉城竹あかり」を、来年に向けてみんなで考えて行動しようと思った一時でした。
小倉城竹あかりの会場は、坂道や砂利道や階段の連続。それから暗闇の幻想的な景観が「売り」の催し物。安全対策には万全を期していても、特に11月3日のような、多くの方が波のように押し掛け、想定を遥かに超えた「緊急事態」へのリスク対応。当日スタッフも精一杯頑張ったと思いますが、やはり「やっているつもり」では駄目なんです。あらためて、気を引き締め開催していくことを考えました。
田中さんや皆さまからいただいた貴重なご意見をもとに、小倉城竹あかりの謳う「市民力」を再度深く考え、出来ることから具体的に動きます。必ずどこから見ても「北九州市を代表する秋冬の風物詩」と思っていただけるように、少しずつ前に歩んでいきます。
どうぞ次回の「小倉城竹あかり」を楽しみにしてください。
第6回小倉城竹あかりを応援いただきありがとうございました。
小倉城竹あかり実行委員会 会長
WeLove小倉協議会 会長
辻 利之