We Love 小倉協議会と北九州市立大学地域創生学群の学生が共同で、まち中で活躍する「情熱人(じょうねつびと)」を紹介するコーナー。今回は京町にてコワーキングスペース「秘密基地」を運営される岡秀樹さん。なぜ、「秘密基地」を創業されたのか。今回は、それについてお話を伺った。
秘密基地。今、小倉で尖った者が集うコワーキングスペースである。そもそも、コワーキングとは何なのか。聞きなれない方も多いと思う。一般的には、2005年頃からサンフランシスコで始まったワーキングスタイルとされており、異業種の人達がオープンなスペースを共有することで、知識や考えを共有し新しいものを生み出す、といった概念である。このコワーキングという言葉自体、世間に浸透し出したのは実は4年ほど前である。
今から4年前の2011年、3月11日。忘れもしない東日本大震災。未曽有の大災害が、東北地方に大きな被害をもたらした。しかし、この出来事によって『絆』や『繋がり』という言葉が日本全国に広がり、日本国民の結束力を深めた。みんなで繋がろう。一緒に日本を盛り上げよう。この国民の姿勢が、コワーキングという概念が浸透したきっかけになったと岡さんは言う。このコワーキング、何が魅力的かというと、違う仕事や立場の人が同じ場に集う事で、新しい仕事やイベントが生まれるところである。そうやって、色んな人が繋がって尖っていくことで、無限の可能性が生まれる魅力がコワーキングにはあるのである。そんな秘密基地を国外にも作っていきたいと、岡さんは自身の心境を語って下さった。
そんな岡さんにとって、小倉のまちはプロジェクトシティであるという。歴史を遡れば、八幡製鉄所によって全国から多くの労働者が出入りしたという背景が北九州にはある。小倉は、八幡製鉄所で従事する人達が集う街であったため、そのために作られた感があり、その感じは今でも残っているそうだ。しかし、だからこそ現状を変えやすいまちであり、直感的に新しい事をやれるまちでもあると岡さんは言う。そして、そんなまちだからこそ秘密基地を作ったのではないかと感じる。
「集めて、混ぜて、繋げて、尖らせる」
岡さんから頂いた名刺にもあるように、秘密基地とは新しいモノが生まれる場所。新しいことを生み出しやすいまち小倉で、秘密基地を運営される、そんな岡さんの今後の活動にぜひ注目していきたい。
文:北九州市立大学地域創生学群2年 田内将貴