テーマ 「窓を開けて、奇跡引き寄せる」
お話は、田邊さんの結婚から始まり現在のコンフォートアドバイザーに至るまでに及びました。田邊さんは、公の場で、私的なことを話すのは初めてと言われ、いつもの講座やワークショップとは違ったご自身のお話もしていただきました。
結婚直後から夫からのDVが始まり、この程度はよくあることで我慢することと思っていたそうです。まわりに話すことでこれは異常なことと気づき、3人の子どもを連れて夫と別れることを決意されました。
ここから、夜会のテーマ「窓を開けて、奇跡引き寄せる」につながります。
その奇跡とは、無職で3人の子どもを抱えたシングルマザーがアパートを借りることができたことです。いくら事情を話しても無職の母と3人の子どもに不動産屋は、部屋を紹介できません。ところが、その不動産屋が求人中で「ここで働くなら貸せますよ」と言われ、即座にお願いし、就職と住まいを同時に手に入れることができたことです。その時田邊さんは、興味のない仕事なので一ヶ月で辞めようと思っていたそうです。ところが、来られるたくさんのお客さんにとって家探しは、人生の節目であることに気づきこの仕事の意味と価値を知ったそうです。そこで宅地建物取引士の資格を3度目の挑戦で取得し不動産業の道に進みます。
田邊さんは、住まいを紹介して終わりではなく、住んだ後もその方に合ったサポートをして幸せや笑顔が増えるお部屋を届けたいと思い独立を決意しました。そして、住んだ後の「間取り・収納」の相談が多いことから住環境のトータルコーディネートや不動産のセカンドオピニオンとして事業を展開することにしました。幼いころからお片付けや模様替えが好きだった田邊さんにとって、理想の仕事に巡り合ったことになります。お片付けは、パズルのようにある場所にピースを置くこと、さらに置き場所を決めることと言われていました。
田邊さんは、現在、収納模様替えのサービス・お片付け講座・住まいのプランニング・宅建の家庭教師・ラジオのパーソナリティーなど多岐に渡ってご活躍をされています。2016年のテーマは、「窓活:窓を開けて」「花活:お花を飾り」「歌活:歌を聞く」です。窓を開けることが、みなさんの人生を変える第一歩と言われていました。
田邊さんは、つらい時代の話しの中で涙ぐみ声を詰まらせる場面が幾度とあり、参加者の心に響き伝わったようでした。
最後に、ご自身の人生とお仕事をお話ししていただいた田邊さんに感謝いたします。ぼくの質問「再婚のお気持ちは?」に「もちろんあります」とはっきり言われた田邊さんは、とても前向きな女性だと強く感じました。