今回は、小倉北区旦過にある日本茶や和菓子を楽しめるお店「旬菓茶舎 日と時季」の亀甲さんに取材しました。
まずは小倉でお店を始めたきっかけについてお伺いしました。長年和食関係のお仕事をされていましたが、ゆかりの深い小倉でお店を始めようと考えたそうです。
店名の「日と時季」は ひととき と読むそうです。この店名は『まずは「日」つまり一日の短い時間でほっとしていただき、次に「時季」つまり長いスパンの時間でも四季を感じながら一年中楽しんでいただきたい』という想いから来ているとのことです。由来を知ることで、亀甲さんのお店に対する想いにも触れることができ、より一層魅了されました。
亀甲さんは日頃より、お茶や和菓子など日本文化に触れる機会が少ない現代を生き、グローバルに活躍する若者に目を向けられているとのこと。そのため、日本の若者に対し、日本人として日本文化の魅力に気付いてほしいと考えられているそうです。
その第一歩として、少し砕けた形で、日本茶や和菓子という日本文化を発信されています。読者の皆さんの中にも、日本茶に敷居が高いイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。しかしながら、“カフェ”としておいしい和菓子と一緒に触れることで、日本茶をより身近に感じられる機会にもなるでしょう。
また、1階のショップでは季節毎に変わる和菓子をベースにした創作菓子が販売されており、どれも素材にこだわった甘すぎない上品な味が人気とのこと。九州を中心に厳選された日本茶や和紅茶、フレーバーティーも購入できます。
2階のカフェでは、色々なお茶メニューから好きなお茶を選んで楽しむ日本茶のコースがおすすめです。日と時季ではストレートなお茶だけでなく、若い人にも楽しんでいただけるようアレンジメニュー、夏場にはかき氷なども提供されています。
今回は、和菓子と特製生甘味が味わえる【日と時季コース】と【抹茶と白玉の氷菓子】をいただきました。
【日と時季コース】は、はじめにバラエティ豊かなお茶メニューから一種類、選べる本日の菓子から一種類、好きなものを選びます。
お茶は3煎淹れてもらえ(冷ドリンクは1杯)、1煎目、2煎目、3煎目と香りや味わいの変化に合わせて、一口菓子、本日の菓子、特製生甘味、香の物が順番に出てきます。
お茶は淹れるたびに色や味の深みが変化して、さらに食べ物との相性もぴったりであるため、思う存分コースを満喫することができました。
また、コースの菓子や生甘味はその時期に合わせて提供されるメニューが変わっていくので、一年中楽しむことができます。今回は「あさつゆ」と「はるもえぎ」という品種をいただきましたが、他にも「いちごと緑茶」や「柑橘と緑茶」といったフレーバーティーなども提供されているそうです。何度も訪れ、その日の気分に応じたお茶や菓子を楽しんでみてはいかがでしょう。
【抹茶と白玉の氷菓子】は、ふわふわのミルク氷の上に濃厚でおいしい抹茶のモンブランが乗っていました。添えてあった抹茶の葛ねり菓子も濃厚でほろ苦さと甘さがマッチしていて、こちらも非常においしかったです。
お店のこだわりについてもおうかがいしました。こだわりは、ずばりお茶。直接お茶の産地に出向き、試飲を重ね厳選した茶葉だけを使用されているそうです。
ほかのお店とは一味異なり、単一農家・単一品種の茶葉を多く取り扱っています。そのため、ブレンドしたお茶とは違い、その茶葉本来のうまみを堪能できるのも日と時季ならでは。
この点に魅了され、お茶を飲み慣れた通のお客様からも定評があるとのこと。
初心者にもおすすめのお茶は、鹿児島県の知覧のあさつゆという品種だそうで、甘みとうまみがでやすく一口飲んだだけでおいしさがわかるそうです。筆者も今回同品種をいただいたのですが、甘くまろやかで、お茶の渋み苦みが苦手な方にもおすすめしたいと感じました。
他にも、色々な品種を飲み比べて自分の好きな品種を見つけていくのも楽しそうです。
最後に今後の展望についておうかがいしました。まず、コースでお茶を楽しむ体験型カフェとして、お茶という日本文化の魅力に触れるきっかけを届けていきたいとのことでした。
そして、一階で販売している旬菓子についても、和菓子をベースに和洋の垣根を超えた自由な発想をテーマに、若い方からご年配の方までより多くの方に楽しんでいただきたいそうです。
日と時季のお菓子のほとんどは防腐剤や添加物を含んでおらず、小さなお子様でも楽しむことができます。材料にこだわりすべて手作りされているおいしいお菓子も、より多くの方に楽しんでいただきたいです。
ホッと一息つきたい時はぜひ「日と時季」さんに足を運んでみてはいかがでしょうか?
〇店舗情報〇
店名:旬菓茶舎 日と時季
住所:福岡県北九州市小倉北区馬借1丁目5−3,Takeda.Bld, 1F,2F
営業時間:11:00-19:00
定休日:火曜日
電話:093-531-0555
詳しい情報はInstagramやHPをチェックしてみてください!
Instagram:@syunkachaya_hitotoki
HP:syunkachaya-hitotoki.com
(文・写真:小倉活性化プロジェクト)